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すごい、と高耶に言われて、嶺次郎はこそばゆくてしょうがなかった。

立場をわきまえろと言いたいのか、と返したら、
そんな卑屈な答えすら、高耶は笑いとばして言った。
お前の強さとひたむきさがうらやましい、と。

どうした、急に?
そんな風に褒めてもらうことなど普段はないから、逆になんだか不安になってくる。

楽しみなんだ。
お前が、あいつらをどうひっぱっていくか。
オレのことを、どこまで引っ張っていってくれるのか。

今日の高耶は何だか素直すぎて怖い。
が、高耶にすごい、といわれると本当に自分はすごいのではないかと思えてくるから不思議だ。
窮屈に縮こまる卑屈な心が開放されて、ひとまわりもふたまわりも大きくなったように感じる。

せっかく高耶が素直なのだから、
嶺次郎も素直にその賛辞を受けることにした。


blazing sparks "信" ≪≪
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